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麦の収穫
麦の収穫

  麦を取り入れる季節のことを「麦秋」と呼び、陰暦4月の呼び名でもあります。
 長い間、稲の収穫が終わると麦まきが始まり、麦の取り入れが終わると、すぐに田植えの準備が始まるというサイクルでした。
 麦の収穫は「ほつみかご」を身体の前にぶら下げて、手で穂からむしり取ってはかごに入れるの繰り返しでした。その後に写真のような「むぎこぎ」が使われました。
 写真の「ほつみかご」は口径48p、深さ39pで、底がすぼまった形状になっています。これは歩きながら収穫するときにかごが脚にあたらないようにするためです。
 「むぎこぎ」の柄は木製ですが、歯の部分が竹のものや、針金状のものがあり、またすべてがアルミ板のものもあります。全体の長さは26pほどで、歯はいずれも長さ6p程度、幅1p程度、10本から13本が取り付けられています。片手で穂を握って歯の間に穂を挟み、引っ張り上げて収穫しました。
 いずれも木津川市山城町で使われていたもので、千歯扱きで脱穀をすることもあったようです。
 長い棹(さお)の先端に、回転する短い棒を取り付けた「からさお」も脱穀の道具です。柄の先の棒を回転させてむしろの上に広げた麦粒を打って脱穀しました。
 柄が竹製のものは長さ191p、麦を打つ棒の部分は堅木(かたぎ)で長さ87p、柄が堅木のものは長さ175p、棒の長さは65p。棒の長さが65pで金属製ものは先端が3つに分かれています。写真左から2つは木津川市加茂町で、右端のものは和束町で使用されていました。
 また、麦はその藁(わら)が屋根葺き材料となるので、鎌で刈り取られていました。
 昭和30年代に安価な輸入穀物が入ってくると、山城地域では次第に麦作りが行われなくなりました。

資料提供:京都府立山城郷土資料館


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