在来のカブから分化した古い歴史を持
つ漬け菜の一種です。その名は江戸時代に現在の東京都江戸川区の小松周辺の特産であったことから小松菜と呼ばれたと伝えられます。
耐寒性があり、暑さにも強くほとんど周年的に栽培することができるうえ、土壌病害の発生が少なく、毎年同じ場所に連作できるので、畑面積にゆとりがない家庭菜園でも容易に取り入れやすい特長を持っています。
まきどきは8月下旬〜9月中旬です。種まき後20〜30日で収穫できます。冬〜春の良品収穫にはビニールトンネル栽培がお奨めです。
育て方は、野菜の中ではやさしい部類ですが、寒い時期に良品を得るには元肥に完熟堆肥や油かす、化成肥料などを畑全面にばらまき、20pくらいの深さによくすき込んでおくことです。伸びが遅いようなら、15〜20日ごとに化成肥料と油かすを列間にばらまき、鍬(くわ)で軽くすき込みます。
秋のうちは諸害虫の被害を受けやすいので、べた掛け資材やネット類を被覆して飛来を防いだり、早めに薬剤散布して防ぎましょう。
収穫は通常葉長が22〜25p位になったら株元から抜き取り、あるいは刈り取りますが、少量ずつの利用なら葉を付け根部分から摘み取ってもよいです。
庭先菜園では、摘み取りやハサミでの切り取りにより、長期にわたって収穫し続けられて大変重宝します。
節間はとう立ちするするまでほとんど伸びないので、低草姿のままで良質なおいしい葉を得ることができます。また、とう立ちした花蕾(からい)はナバナとしておいしく楽しめます。 |